独裁者を科学する

独裁者を科学的に考える。そんなことできるのだろうか。

今、ウクライナで起きていること、やっぱり、まずいと思う。
科学の話ではないからといってこの問題を考えないではいられない。そこで今回は、このブログの趣旨に合わせつつ、あの戦争について考えようということで、このようなタイトルでいきなり書き始めてしまった。
たまたまこのブログを読み始めてしまった人は、しばし、この強引なタイトルと、以下の、これまた強引な文脈にお付き合いください。

ロシアの人々で本当のことを知っている人、ウクライナの人々、そして世界の多くの国の人々が、「えっ!?、なにやってんの!」と、思っている。そしてたぶん、多くの人は、「彼を止めろ!」と言いたいんだと思う。

同僚のポーランド人は、「彼、頭おかしい・・・」と、言っている。また、彼の実家のお父さんは、避難してきたウクライナ人に家を使わせてあげようと言っているそうだ。

とにかく、彼はどう見ても独裁者。

しかし、たった一人、あるいはその取り巻きを含むごくわずかな人間たちごとき、なぜ止められないのか。何ゆえに、そういう人たちの存在が許されているのか。

アメリカのある機関が彼の心理状態の分析を進めているとの話がテレビのニュースで報道されているのを聞いた。もしかしたら、いわゆるクリミナル・プロファイリングみたいな感じのことをやっているのだろうか。クリミナル・プロファイリングとなると、心理学その他、色々な科学的手法を使って、その犯人像を表現していく過程のことだと理解している。(心理学は、立派な科学の一分野だと思う。)

もうひとつ考えたいのは、集団の心理。つまり今回の場合、独裁者に支配される側の心理だ。

ごく少数の人々だけが変なことやってるのであれば、「あんたらおかしいよ!」「うちら、そんなことやんないからね!」と、無視するか、みんなでそいつらを羽交い絞めにすればいいように思えるが、実際にはそうもいかない。私が例えばロシア国民で、何らかの手段で事実を知ったとしても、なにも言えずにいると思う。独裁者は怖い。

集団心理は、たぶん指数関数に支配されていて、一旦増殖のループに入ると、おいそれと止められないのではないかと思う。ある一人の考えが別の二人に影響し、その二人のおのおのが、またそれぞれに新たな二人に影響し、そのころ最初に考えを拡散させた人が、その考えが広がっているのを見て、またさらにそれを膨らませて拡散して、というふうに、ある種のフィードバックが起きてしまうと、一気に爆発的に集団心理が形成されてしまう。

かつてロシア(当時はまだソ連)では、ゴルバチョフがまだトップであり、エリツィンがすこし頭角を現しそうになっていた時に、軍事クーデターが起きたことがあったように記憶している。(1991年8月19日)その時、国民はこれに反対し、エリツィンがそれに呼応してクーデターを未遂に終わらせたという出来事があったと思う。

彼は、今、自国民に対して情報管制をやっているとの情報があるようだ。軍事侵攻開始前に兵士からスマートフォンを没収したとも言われている。(これはまあ、情報管制といっても、位置情報その他の漏洩を危惧してのことという可能性もある)。
彼は、集団心理が1991年8月のような作用をもたらさないようにしようとしているのであれば、それは軍事進攻前から考えていたことのようにも見える。

原子力発電所を攻撃したと言っているが、その攻撃の仕方も、原子炉そのものを傷つけないようにしていたようにも見える。ただしこれは、現場の司令官が冷静なだけかもしれない。

核の使用をほのめかしたという点については、「え?使うから抑止力なんじゃないのか?」と平然と考えている可能性がある。スターリンにも、人格よりも兵力・軍事力を評価していたと思えるようなエピソードがあるということを聞いたことがある。
彼もまたしかりかもしれない。

専門家の多くは、彼が冷静さを失っていて、それゆえ核の使用をほのめかしたりもしていて、危険な心理状態だといっているが、はたしてそうだろうか。なにやら妙に計算ずくでやっているように見えなくもない。もともとから国際世論の支持は得られないとわかっていて、支離滅裂な理由を言っては諸国を煙にまいて軍事行動は継続、ただ厄介なのは自国民なので、そこは情報管制をすることで、反対あっても賛成もあるような中和状態にしておく。こんなシナリオだったとしたら、彼は冷静さを失うどころか、着実に冷静に、駒を進めているということになってしまう。経済制裁にしても、
「ふふふ、思った通りだ」と考えているかもしれない。

そこで、科学的に彼の心理を分析できたら、上述のような迷いをもう少し払拭できるかもしれない。例えば素人考えだが、下の表のようなイメージで、事実の列挙とそのグループ化をしたものをAIに学習させ、そこから彼の今の心理状態を探るなんてことができるかもしれない。

事実や参照情報グループ
国民向けの情報を制限計画性
原発をできるだけ無傷で占拠計画性
SWIFTから締め出される事前認識
最初はウクライナ東部の親ロシア住民の保護が目的と言っていた臨機応変
「ウクライナの核開発を止めるために原発を攻撃した」と言い出す臨機応変
1991年8月19日のクーデターは国民により未遂に終わったトラウマ
彼は昔KGBで東ドイツにいてベルリンの壁崩壊の時には
屈辱を味わった
トラウマ
スピーチで嘘を言っている人物の声と表情の特長隠せない心理
最近の彼のスピーチの声と表情隠せない心理
第二次世界大戦のミュンヘン協定からポーランド侵攻までの流れ歴史は繰り返す
ミンスク合意・クリミア併合・今回の軍事行動歴史は繰り返す
事実や参照情報の列挙とそのグループ化(イメージ)

この彼のプロファイリングによって得られた何らかの論旨によって、彼の心理状態が分かれば、どうすれば彼を止められるかが分かるかもしれない。

いや結局のところ、彼の心理状態が分かっても、どうすれば彼を止めることができるかは分からないかもしれない。ただ、上のイメージのところで挙がっている、”1991年8月19日のクーデターは、国民により、未遂に終わった”ということと、”国民向けの情報を制限”と言うところから、彼が、国民あっての自分であることを認識していて、国民の反対が反体制方向の指数関数に転じてしまったときのことを警戒している可能性はあるように思う。そこでAIに、彼の心理を分析せよとするのではなく、どうやったら彼を止められるかを導出せよとすれば、もしかしたら何らかの方法を提示してくれるかもしれない。

しかしながら、仮にAIが、「国民の力が必要」とした場合でも、国民の力をどうやったら戦争中止に追い込む方向になるように、指数関数的に増殖させることができるのかは、AIだけでは答えが見つからないかもしれない。単にAIは、”SNSで拡散”とだけ言うかもしれない。そう言われても、相手は情報管制しているだけに、具体的にどうしていいか分からない。SNSなど無くても、何かもっと、人類あるいは人間がもつ意思の力を引き出す方法は無いものだろうか。そして、独裁者など、もともとから現れないような社会にできないものなのだろうか。

いろいろと書いたが、とにかく、子供が死んでいるとのことだ。すぐこれを止めるべきだが、我々は、あまりにも無力なのである。科学万能の考え方に批判的だったと言われるウイリアムブレイクさんなら、何と言っただろうか。苦想!

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投稿者: taka8taka8

I am a middle aged man who cannot stop creating something in my imagination.

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